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2018年12月21日のマーケット・コメント

ドル円買い場!

 

FOMC以降、ドル円は下落基調となり、特に昨日は米国政府機関閉鎖の可能性が嫌気され、ドルは全面安となり、ドル円は一時111円を割り込むまでの下落となりました。しかし、どの角度から考えても、ドル円下落が続く可能性は無く、現状の111円近辺は絶好の買い場と捉えるべきでしょう。少なくとも、買い下がり始めるべきです。

 

1.日米金利差

ご存知の様に日本の短期金利が0%なのに対して、米国の短期金利は2.5%です。円ベースの投資家にとっては「ドル買い=年率2.5%の金利収入」「ドル売り=年率2.5%の費用」、ドルベースの投資家にとっては「円売り=年率2.5%の金利収入」「円買い=年率2.5%の費用」となります。直近時点(12月11日時点)のシカゴ筋ポジション(非商業ベース)は、円ショートが123,101枚なのに対して円ロングは25,495枚しかありません。これを「約10万枚の円ショート解消の潜在圧力がある」と見るべきではなく「もはやよほどの変わり者でないと円ロングをしない状況」と捉えるべきです。

 

2.投資資金フロー

ご存知のように、外人投資家は日本株売りを継続しています。通常、株のポジションは為替ヘッジはしないので、「外人の日本株売り=円売りドル買い」です。また、最近上記の金利差を利用してドルベースの投資家による日本国債買いが増加しています。ドルベースの投資家が対円で為替ヘッジを組むと、上記の金利差に加えてスワップのプレミアムがもらえ、約3%(年率)の収益となるため、0%の日本国債を為替ヘッジつきで購入すれば利回り3%となり、米国債よりも利回りが高くなるのです。この手法では必ず為替ヘッジをしますので、ドル円へのインパクトは中立です。

 

3.企業買収に伴う資金フロー

「日本企業による外国企業買収=円売り外貨買い」「外国企業による日本企業買収=外貨売り円買い」ですが、現状は日本企業による外国企業買収のほうが圧倒的に多く、この傾向は今後も続くでしょう。

 

日本株も急激に下落して、本日は20,000円トライの動きとなっています。本日が当面の安値になる可能性もありますが、米国株が想定を超えて下落している最中であり、一旦の下げ止まりが確認されるまでは、見切り発車は危険です。戻りを売る戦略が安全です。戻り目処ですが、もはや22,000円までの戻りはなく、最大限で25日戦(現在21,593円だが1日で50-60円低下中)と考えます。つまり21,000円台回復したら売り上がり始めです。