株もドル円も短期的に売られすぎの領域に
米国株の下落が止まらないことを受けて、本日の日本株は大幅続落、ドル円も110円トライの動きとなっています。以前から何度かご説明しておりますが、過去の経験則は大幅下落の1波動での下落率は13-17%で、平均15%でした。今回の日経平均に当てはめれば、12月3日の高値が22,699円でしたから、15%下落は19,294円、17%下落は18,840円となります。本日前場引け時点の日経平均は19,147円ですから、既に直近高値からの下落率は15%を越えており、短期的には売られすぎの領域に入っています。本日の個別銘柄の株価動向を見ても、業績懸念で売られてきた景気敏感株よりも、ここまで株価が堅調だったディフェンシブ系の銘柄の方が下落率が高くなっており、下落一巡が近いことを示唆しています。
売られすぎの後は短期的な戻りがあるのが通常で、こちらも経験則から言うと、その戻りは「3分の1は戻るが半値は微妙で3分の2まで戻ることは稀」です。今回それを当てはめると、本日前場の安値19,139円が安値になるとすれば、3分の1戻りは20,326円、半値戻りは20,919円、3分の2戻りは21,512円となります。もし本日の安値で止まらず、18,840円まで突っ込んだ場合は、3分の1戻りは20,126円、半値戻りは20,770円、3分の2戻りは21,413円となります。
つまり、戻りで20,000円台回復はあるが、21,000円台回復は微妙で、21,500円以上に戻ることはおおよそ期待できない、ということになります。また「それまでのサポートを明確に下抜けると、そこが次の抵抗線になる」というチャート分析に法則に従えば、直近までサポートとして機能してきた21,000円が今後の抵抗線になる、ということになります。なお、21,000円は2015年に上抜けできなかった抵抗線でもあります。
結論としてメインシナリオは「早晩底打ちして戻りに入るが21,000円台回復は困難で、20,000円台後半は売り」です。
ドル円もここにきて大幅下落しており、200日線(現在110.94円)を下回り、8月安値水準の110円トライ水準まで下落しています。しかし、前回のコメントでご説明したように、日米の金利差を考えるとドル円下落がトレンドとして継続することは考えにくく、買い下がりの対応で望むべきと考えます。