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2018年2月14日のマーケット・コメント

ドル円は「投げ第2弾」-これで「投げ切り」か?

 

東京時間の正午頃、突然ドル円が急落し、昨年9月の安値107.32円を割り込み、一時106.99円まで下げました。東京時間の昨日午後は、株価下落とともに108円台半ばから107円台半ばまで下落し、その後の戻りが鈍い後に今日の急落ですので、投げが相当に出たと想定されます。「投げ第2弾」です。

 

シカゴ筋の円ショートの推計簿価は、2月6日時点で112.79円(私の独自算出による)ですので、昨日時点で含み損は5円を越え、今日の動きで6円に迫る水準です。9月8日に107.32円の安値を付けた直前時点の、9月5日時点のシカゴ筋円ショートの推計簿価は112.99円でしたので、5.67円の含み損水準でした。今日の安値106.99円は5.80円の含み損水準ですので、投げによる調整値幅としては十分だと言えます。

 

9月8日に安値をつけた時は、東京時間14時ごろに108円台前半から107円台半ばに急落し、その後の欧州時間で107.32円を付けました。本日も欧米時間を経過しないと106.99円が安値になるかははっきりわかりませんが、本日のNY引けまでの安値が今回の「投げ切り」の安値になる可能性が高いでしょう。日本政府からの円高警戒発言もありそうな状況であり、底打ち反転の動きとなったら順張りでのドル買いポジションの積み増しを考えたいところです。

 

追記:その後、東京時間で106.99円を割り込む動きになっています。107.32円を割り込み、次の安値めどがなくなった状態になりましたので、明確な底打ち反転の動きが確認されるまで買い下がりでの買い増しは控えるべきでしょう。明確な底打ち反転の確認とは、安値から少なくとも0.50円、安全を期すならば1.00円の反発を見てから、ということです。