シカゴ筋ポジション続報-なかなかポジション整理が進まず
先週末に発表された2月13日時点のシカゴ筋ポジションですが、円ショートが2月6日時点の151,984枚から157,808枚へ増加、円ロングが39,108枚から42,299枚へ増加、結果として差し引きのネット円ショートは112,876枚から115,509枚へ増加となりました。ドル円はこの間、109円台から107円台への円高ドル安進行だったことを考えると、円ショート筋はかなりの含み損を抱えながら、難平売りによりポジションを増やし、円ロング筋は含み益を抱えながら順張りでポジション増加した、ということです。
13日以降のドル円は、14、15、16日と3日連続で急落しており、この間のポジション変化は今週末まではっきりわかりませんが、円ショート筋の難平売りのポジション整理がこの3日間の急落に繋がったと想定されます。私を含めて多くが、2月6日から2月13日に相当のポジション整理が行なわれたと想定していたはずであり、その想定が外れ円ショートが増加していたことは、中途半端な水準での今週中のドル買い増しを躊躇させるに十分でしょう。
先週金曜日の東京時間にドル円は「投げ第4弾」が出て105.55円まで急落しましたが、その後の戻りは106円台前半に留まっています。心理的な抵抗線105円や、2014年10月安値105.19円、トランプ当選前日の2016年11月8日NY終値105.18円をキープしている状態ですが、やはり直近安値から少なくとも1円の反発を確認するか、シカゴ筋ポジションの大幅改善を確認するか、いずれかを見るまでは、ドル買い増しは控えるべきでしょう。
米国株は半値戻し達成だが3分の2までは戻らず、日本株は今日でほぼ3分の1戻し達成という水準ですが、依然ご説明したとおり、ボラティリティが一旦限界を越える水準(VIX40以上)まで上昇した後は、平常状態(VIX20以下)が定着するまでには、少なくとも2ヶ月程度かかっていたことを考えると、予断を許す状況ではない、と言えます。