昨日の米国株下落で単なるスピード調整ではないことがほぼ確定
昨日、米国株は大幅続落となりました。下落幅は先週金曜日を大幅に上回り、昨日も金曜日に続きほぼ安値引けで、下げ止まり感がありません。昨日のコメントで
「本日以降の動向次第で、上昇ペースが速すぎたことによる上昇トレンドの中のスピード調整に過ぎないのか、それとも株全体を削減する動きが広がり上昇トレンドが終了して下落トレンドに向かうのか、十分に注意して見極めることが重要です。現段階ではどちらの可能性もありますが、本日以降に「業績動向に関係なく、これまでの株価上昇率が高かった銘柄がすべて下落して、市場全体が大幅続落」となったら、トレンド転換の可能性が高まります。」
とご説明しましたが、昨日の大幅続落により、単なるスピード調整の可能性はほぼ消え、上昇トレンドが終了して下落トレンドに向かう可能性が極めて高まりました。
当面の安値めどですが、高値圏からの急落は、過去の経験則から「下落一波動が直近高値から13-17%の下落」です。今回、日経平均に当てはめると、直近高値が24,129円ですので、安値めどは20,027-20,992円となります。
バリュエーションからも考えます。以前ご説明したとおり、日経新聞記載の日経平均PERは不適切な算出方法によるものなので、TOPIXで考えます。今日の日経新聞記載のTOPIXの今期予想PERは16.44倍とあります。昨日のTOPIXの引けが1823.74だったので、TOPIXの今期予想EPSは1823.74÷16.44=110.93、ということになります。PER15倍なら1663.95、PER14倍なら1553.02です。NT倍率が昨日引けから不変だとすると、TOPIX1663.95=日経平均20,695円、TOPIX1553.02=日経平均19,315円、となります。
テクニカル分析からは、2015年高値がフシになります。日経平均20,953円、TOPIX1702.83です。これらを総合すると、最も調整が浅ければ21,000円割れ、最も調整が深ければ20,000円トライという結論になります。一旦安値をつけた後は、下げの3分の1は戻るが、半値戻りは不確実、3分の2戻りは厳しい、という戻り波動があり、次の大きな下落波動へとつながって行く、という展開が想定されます。
もし当面の安値に至るまでに、もし戻りがあればそこは絶好の売り場と捉えましょう。ドル円はまだ円ショート・ポジションの「投げきり」の動きが出ていませんので、その動きが出るまでは焦らずゆっくり買い下がりましょう。