3月FOMC終了
NY時間の昨日、パウエル議長にとって議長としての初のFOMCが終了しました。事前予想通りFFレート誘導目標は1.25%-1.50%から1.50%-1.75%への利上げが決定され、注目のドットチャートの中央値は年内予想利上げ回数3回が据え置かれ、来年は2回から3回への変更となりました。ただ、年内予想利上げ回数の分布を見ると、1回予想が2名、3回予想が6名、4回予想も6名、5回予想が1名と、前回12月時点から4回予想が増えました。来年に関しては、今年来年の合計で、1回予想が1名、3回予想が1名、5回予想が2名、6回予想が5名、7回予想が2名、8回予想が3名、10回予想が1名という結果であり、中央値は2018年3回2019年3回であるものの、一人が2018年4回予想に転じれば、2018年4回2019年2回となる分布でした。声明文の文言は1月FOMCから変化なく、一段のタカ派シフトはありませんでした。
これを受けてNY市場の反応は、米国株下落、米ドル下落、米短期金利低下、米長期金利横ばいと、株式市場と為替市場ではやや嫌気、債券市場ではやや好感と、まちまちな反応となりました。株式市場と為替市場は現状維持を、債券市場は一段のタカ派シフトを織り込んでいたと解釈されますが、いずれにせよ今回のFOMCが各市場にとってサプライズ的な内容ではなく、あくまでも「想定の範囲内」のものだったと言えるでしょう。
良くも悪くも今回のFOMCが各市場の流れを変えるものにならなかったことから、
1.米国株市場は直近高値(NYダウは25,800、S&P500は2,802)直近安値(NYダウ23,360、S&P500は2,533)のレンジでの値動きの荒いボックス相場。
2.米国10年国債利回りは2.80%-2.95%(2月6日以降のレンジ)でのもみ合い。
3.ドル円は下値105円台前半は割れないものの、108円台を回復できなければ上値は107円台後半のもみ合い。108円台を回復できれば110円トライまでの反発。
という従来のメインシナリオを維持します。