6月FOMC終了
昨日のFOMCでは事前予想通り、利上げが決定され、FFレートの目標レンジは1.50-1.75%から1.75-2.00%に引き上げられました。同時に示されたドットチャートでは、年来予想利上げ回数の中央値が前回の3回から4回に引き上げられました。ただ、ドットチャートの分布を細かく見ると、前回は2018年年間の予想利上げ回数2回が2名、3回が6名、4回が6名、5回が1名でした。今回は、2回が2名、3回が5名、4回が7名、5回が1名でしたので、前回との違いは1名のみが3回から4回へ変更したのみであり、FOMCメンバー全体の基調に大きな変化があったとはいえないでしょう。
市場の反応は、為替は瞬間的にドル高に振れたもののすぐに戻り、米国債券は瞬間的に売られた(金利上昇した)もののすぐに戻り、米国株は声明発表後には下落した後、為替・債券の戻りを受けて戻ったものの引けにかけて下落、という動きになりました。米国株の引けにかけての下落は、これまで堅調な動きを続けてきた後の軽い調整に過ぎないと考えられ、市場ではおおむね今回のFOMCでの政策スタンス変更無し、を織り込んだと言えるでしょう。
しかしこれで、目先のドル円上昇材料はなくなり、リスク要因としては保護貿易の蒸し返し、新興国通貨下落継続による実体経済への懸念と、必ずしも米ドル下落要因ではないにせよ、どちらもドル円の下落要因です。ドル・ショートはすべきではなく、ドル円の押し目買いスタンスは継続ですが、ドルロング・ポジションは一旦軽くして次の押し目を待つ、という対応がいいのではないでしょうか。