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2018年6月25日のマーケット・コメント

シカゴ筋ポジションに久しぶりの大きな変化

 

先週末に発表された6月19日時点のシカゴ筋ポジション(非商業ベース)ですが、久しぶりに大きな変化が見られました。円ショートが6月12日時点の55,557枚から82,127枚へ大幅増加、円ロングが60,609枚から46,565枚へ大幅減少となり、その結果ネット・ポジションは5,052枚のネット円ロングから35,562枚のネット円ショートとなりました。6月12日から6月19日のドル円の値動きは110円台でのもみ合いでしたので、目先は111円を越えて上昇する可能性は低くなり、いったん安値を試しに行く可能性が高まりました。

 

6月19日以降のドル円は明らかに上値の重い展開となっており、先週金曜日には200日移動平均線(現在110.23円)を下回り、本日は更に下落し109円台半ばでの推移となっています。この間に円ショート・ポジションが整理された可能性はありますが、今週末発表のデータでそれが確認できるまでは、少なくとも75日移動平均線(現在108.52円)トライまで、メインシナリオとしては108円トライまでの下落がありえることを前提に、押し目買い姿勢を取ることが適切だと思われます。

 

具体的には、押し目買いの買い始めは108円台半ばからにして、108円近辺で止まるとは決め付けず、瞬間的に107円台や106円台があってもそこを買い下がることができるようなポジション管理が必要だということです。各市場とも当面はボックス圏の動きという基本観に変化はありませんが、円高進行エネルギーがやや溜まったという事実を受けて、価格水準に対する見方を修正せざるを得ない状況です。