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2018年6月27日のマーケット・コメント

日経平均はまだ踏みとどまっている様に見えるが・・・

 

日経平均は、6月19日に25日移動平均線を下回り、6月21日に一時回復したもののその後は再び下回り、25日移動平均線(現在22,528円)の下で推移が本日まで続いています。ただ、75日移動平均線(現在22,164円)や200日移動平均線(現在22,064円)は下回っておらず、明確な方向感は出ていない状態です。ただ、TOPIXのチャートを見ると様相が全然違います。TOPIXは、25日移動平均線(現在1,765)、75日移動平均線(現在1,754)、200日移動平均線(現在1,761)をすべて下回り、更に言うと5月30日の直近安値も下回ってきており、ダブルトップの弱気チャートとなっています。

 

市場の現在の最大の注目材料は、言うまでもなくトランプ政権が仕掛ける米中貿易戦争の行方です。中国が実際にどのような報復措置を取るのか、および中国の報復措置に対抗して米国が本当に更に追加で2,000億ドルの制裁措置を取ってくるのかは、現在では不透明です。しかし、米国が7月6日から実施すると発表した340億ドルの制裁措置が実行される可能性は極めて高いと考えられ、そうなれば中国経済には相応のダメージが与えられることになります。

 

日本株を銘柄ごとに見ると、中国経済へのダメージは着実に織り込まれていることがわかります。その典型が、2017年度に中国向け売り上げの成長により、利益が大きく増加し株価も大幅に上昇した、いわゆる省力化投資関連銘柄です。以下主な銘柄の株価騰落率です。

 

A B
日経平均 48.4% -7.7%
TOPIX 46.9% -9.4%
6301 小松製作所 98.3% -28.7%
6273 SMC 87.6% -23.9%
6383 ダイフク 327.8% -36.1%
6481 THK 132.5% -31.6%
6268 ナブテスコ 96.9% -37.1%
6305 日立建機 116.9% -22.1%
6954 ファナック 76.8% -31.4%
6503 三菱電機 52.0% -31.9%
6645 オムロン 107.3% -31.9%
6506 安川電機 286.2% -35.6%
A=2016年11月9日から2018年1月23日
B=2018年1月23日から本日

 

2016年11月9日はトランプ相場が始まる直前の安値、2018年1月23日は日経平均が高値をつけた日です。ご覧いただきますように、利益の増加の程度により上昇率にはばらつきはありますが、全銘柄とも日経平均やTOPIXを大きく上回って上昇しました。しかし高値をつけて現在に至るまでは、全銘柄とも日経平均やTOPIXを大幅に上回る下落となっています。上昇率にばらつきがあるのに対して、下落率はどの銘柄も30%程度とばらつきがないことに注目です。これは、実際の各銘柄の利益悪化はまだ起きていないが、「中国経済悪化による業績への悪影響」という将来の懸念を漠然と織り込んだ結果と言えるでしょう。

 

ここで最もお伝えしたいことは、上記に代表されるような銘柄を買ってはいけない、ということです。「利益、株価ともに大幅上昇した競争力の高い優良銘柄が、こんなに株価下落しているなら絶好の押し目買い機会だ」と捉えがちですが、トランプ政権の中国攻撃は本気で、現在市場が織り込んでいるよりも実際の企業業績への悪影響ははるかに高くなる(株価は更に大幅に下落する)可能性が極めて高いと思われます。