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2018年7月13日のマーケット・コメント

日本株大幅続伸だが先物主導

 

本日も日本株は大幅上昇しています。しかし個別銘柄の動きを見ると昨日と同様で、米国株上昇とドル円上昇を受けた上昇という内容ではありません。その象徴が自動車株で、業績の為替感応度が最も高いにもかかわらず、輸送用機器は33業種中9番目にパフォーマンスの悪い業種となっています。

 

もう一つの象徴が、昨日業績発表を行なった安川電機(6506)の株価の動きです。4-6月期実績はコンセンサスを上回り、通期予想は据え置かれました。しかし中国からのサーボモーターの受注動向に減速の兆しが見られることから、本日株価は上昇で始まったものの失速し、3%以上の下落となっています。業績の関連性の高いSMC(6273)やTHK(6481)の株価も下落しています。

 

昨日のコメントでもご説明しましたが、やはり買い手は先物の買い戻しで、現物株ポートフォリオを運用するファンド・マネージャーは米中貿易戦争による悪影響に備えて粛々と銘柄入れ替えをしていることが伺えます。上昇の値幅の大きさほど内容が伴っていない、ということであり、上昇の持続性には疑問を感じざるを得ません。

 

また、本日は中国の上海総合指数は小幅ながらも下落しており、今日の日本株大幅上昇と整合性が取れていないことも気になります。日本株の急反落リスクに対する警戒は継続すべきです。