シカゴ筋ポジションは意外な変化
先週末に発表された7月24日時点のシカゴ筋ポジション(非商業ベース)ですが、円ショートが7月17日時点の135,671枚から123,762枚へ大幅減少、円ロングが77,021枚から49,993枚へ非常に大幅な減少となり、その結果ネット円ショートは58,650枚から73,769枚へ大幅増加となりました。7月17日から7月24日のドル円は、113円台乗せから111円割れまで一気に下落でした。7月17日時点では円ショート筋は含み益、円ロング筋は含み損となっていたはずなので、円ショートの利食いの動きが優勢だと思っていましたが、円ロングのやれやれ売りが優勢だったとは意外感があります。
目先の注目材料は明日の日銀決定会合です。金曜日も指し値オペを発動し、しかもその指し値がこれまでの0.11%ではなく0.10%だったことで、金融政策に変化を加えないことをアピールしましたので、政策変更はないと思われます。しかし、副作用に配慮した金融政策の微調整観測が根強く存在する中、会見後の質疑応答での黒田総裁の発言ニュアンスを円高材料と捉え、円高進行しやすい状況だと言えます。ドル円の110円近辺からの押し目買いのスタンスに変更はありませんが、円ショートの整理が思ったほど進んでいないことを踏まえると、下値余地は108円近辺までありえるという前提で買い下がりはゆっくりすべきでしょう。
日本株ですが、引き続き日経平均で22,000-22,500円を中心とした、21,500-23,000円のボックス相場継続を予想します。明日の日銀決定会合で、市場で噂されている購入ETFの構成比変更(TOPIX型を増加、日経平均型を減少)はありえると思いますが、その修正による市場全体への影響は軽微でしょう。ただし、日経平均構成比率の高い値嵩株が下落、浮動株比率の低い東証1部上場の中小型株が上昇という影響は想定されます。ご参考までに日経平均構成比の上位ランキングは、ファーストリテーリング(9983)7.8%、ソフトバンク(9984)4.6%、ファナック(6954)3.6%、東京エレクトロン(8035)3.1%、KDDI(9433)3.1%となっています。