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2018年8月21日のマーケット・コメント

トランプ発言でドル円下落-ゆっくり買い始め

 

昨日米国で、トランプ大統領がパウエルFRB議長について「低金利政策を期待していたが、逆に利上げを続けている」と不満を漏らした、との報道を受け、米ドルが下落しドル円も110円割れまで下落しています。米国10年国債利回りは、先週末の2.86%から2.82%に低下しました。0.04%低下の内訳は、物価連動債利回りが0.03%の低下、BEI(期待インフレ)率が0.01%の低下でした。

 

昨日のコメントで、「シカゴ筋の米国長期国債先物とドル円のポジションは、米国長期国債の大きな買い戻しエネルギーと、それほど大きくはないが円ショートの買い戻しのエネルギーが存在する。そのため、何らかのきっかけで米国長期国債上昇(金利低下)、ドル円下落が起こりやすい。」とご説明しましたが、早速それに沿った動きとなりました。

 

以下の理由から、ドル円は現在の110円割れからは、安値めどを108円程度と考えゆっくり買い下がっていく姿勢を継続します。

1.8月24日にジャクソンホールで予定されているパウエル議長の講演では、FRBは大統領の意見に左右されることなく中立であること確認するためにも、これまで通りの「漸進的な利上げ」姿勢を表明すると思われる。トランプ発言は、政策介入というレベルではなく単なる感想に過ぎず、「漸進的利上げ継続表明」を受けてドル円は元の水準に戻す可能性が高い。

2.米国10年国債利回りとドル円の相関は、今年前半に一時的に失われたが、5月以降徐々に相関が戻り、最近では相関性がかなり高まっている。最近の感応度は、おおむね0.1%=1円であり、米国10年債利回りに2.60%程度まであと0.2%程度の低下余地があるとすれば、ドル円はあと2円下落の108円ということになり、符合する。

3.日本10年国債利回りは、7月31日の日銀決定会合で誘導目標の「0%程度」が「0%±0.1%」から「0%±0.2%」へ変動幅の拡大を容認する、とされて以来、むしろ0.1%程度で安定推移が続いており、日本の金利上昇による円高は想定しがたい。