9月FOMC終了
昨日9月FOMCの結果が発表され、事前予想通りにFFレートの誘導目標は2.00%-2.25%に0.25%引き上げられ今年3回目の利上げが決定されました。今回発表されたドットチャートを見ると、今年12月の利上げは参加者16人のうち12人が予想し、来年の予想利上げ回数の中央値は3回、2020年は1回、2021年は0回と、利上げの終着点は現状から1.25%上の3.25%-3.50%と示されました。一方、中立金利の予想の中央値は3.00%とされ、予想利上げ回数と整合性が取れず、2019年後半以降の見通しは参加者の予想が固まっていないことが伺えます。また、FOMC声明文から金融政策は「緩和的」という文言が削除されましたが、パウエル議長は会見で「この修正は金融政策の変化を示唆するものではなく、これまで通り政策金利の漸進的引き上げ方針を維持する」と表明しました。
FOMCの結果発表を受けて、米国株は下落、米国債券は上昇(金利低下)という反応となりましたが、これまでの方向と逆になっただけであり、何かを織り込んだというよりは一旦の材料出尽くしという反応だったと解釈されます。なお、ドル円は米国長期金利低下を受けて下落しており、素直な反応だったといえます。
FOMCが事前予想通りの結果に終わったことで、目先米国長期金利の上昇余地は限られ、ドル円の上昇余地も限られると思われます。先週末発表の9月18日時点のシカゴ筋ポジション(非商業ベース)は、ネット円ショートが9月11日時点の53,886枚から63,755枚に増加しており、ドル円下落エネルギーが溜まってきた印象です。
米国株堅調、ドル円堅調、中国株反発という外部環境を受けて、日本株は買い戻し主導で反発しましたが、今後発表される中国の経済統計および日本の中国関連企業の業績は弱いと想定され、日本株のこれ以上の上昇余地は限られ、いずれ下落に向かうと思われます。向こう1ヶ月程度の時間軸で考えれば、日経平均24,000円は売り対応で臨むべきと考えます。