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2019年1月18日のマーケット・コメント

TOPIXに続き日経平均も25日線到達-そろそろ戻り一巡か

 

昨日の米国株続伸を受けて本日日本株は上昇し、昨日25日移動平均線にワンタッチしたTOPIXに続き、日経平均も25日線にタッチしました。TOPIXは本日で25日線上抜けとなり、「25日線にワンタッチするところまでは戻ることが多い」という過去の経験則に従えば、戻りの「ノルマ」は本日達成されたことになります。

 

昨日下方修正を発表した日本電産(6594)ですが、寄り付きは安かったですがその後は値を戻す展開となりました。下方修正を受けても、証券会社各社のアナリストが一様に「足元の業績悪化は想定以上だが、その後の業績は急回復が見込まれ、中期的視点では買い」とのコメントを受けて、既に一旦ポジションを軽くしていた投資家が買い直す動きが出たと思われます。(カラ売りはほとんど入っていないので、買い戻しではないです。)安川電機や日本電産のように一つだけ目立つ状況では、買い戻しや買い直しが入り株価は素直に下落していないですが、業績発表が本格化する1月28日の週以降は、業績悪化をすべて「織り込み済み」「中期的視点では買い」とは解釈されず、株価は素直に下落で反応する様になると思います。

 

日経平均の強い抵抗線は21,000円であり、来週中に米国株の上昇が継続すれば最大21,000円トライまで上昇する可能性は否定できませんが、上述の様に1月28日の週以降は下落波動入りする可能性が高いため、来週中は現状水準から売り上がりを始めるべきでしょう。本日もシャープ(6753)、安川電機(6506)、DMG森精機(6141)、IHI(7013)など、買い戻し主導で株価上昇している銘柄が散見されますが、買い戻しの勢いは1月15日がピークであり、来週中には完全に一巡すると想定されます。

 

なお、昨日米国での「ムニューシン財務長官が中国製品への関税率引き下げを提案」というウォール・ストリート・ジャーナル紙の記事は、12月にトランプ大統領に呼び出され、株価下落を止められないことを叱責されたことを受けた、いわば口先介入です。即座に財務省がそれを否定したように、関税率の引き下げは実現しないでしょう。何度もご説明しているように、米国による中国攻撃はトランプ政権の思い付きではなく、何年も練られた国策だからです。米中関係緩和を期待することは禁物です。