ドル円のフラッシュ・クラッシュ-素直に買い場と捉えるべき
皆様、明けましておめでとうございます。本年も有用な情報発信に勤めますので、どうぞ引き続きよろしくお願いします。
年初からドル円が激しい動きとなりました。まだ日本が祝日だった1月3日の日本時間午前7時30分頃からドル円は激しい急落となり、5分間足らずで4円もの下落となりました。日本が祝日で商いの薄い中、値動きによってアルゴリズムが作動、更にストップロスの自動発注が重なる、いわゆる「フラッシュ・クラッシュ」だったと見られます。きっかけとなったのはアップルの業績下方修正発表ですが、それ自体は円高ドル安の理由にはならないため、値動き自体が値動きを加速させた状況です。
この突然の大幅調整は、絶好の買い場と捉えるべきと考えます。理由は以下の通りです。
1.急落により整理されるべきポジションはすべて整理され、需給状況は一気に好転したと考えられる。
2.日米中銀の金融政策変更や、将来それを促すような重要経済指標の発表がきっかけではないため、継続する性質の動きではないと思われる。
3.FRBが次回の利上げを見送ることになるとしても、それが判明するのは3月20日のFOMCであり、まだそれまでに時間がかなりある。
4.ドル・ショートあるいは円ロングは、年率3%近くのコストがかかるポジションであり、長期戦を挑む投資家は少数。
日本株は、1月後半から業績懸念が強まりあらためて下落する可能性が高いと思われますが、それまでは戻る局面があってもおかしくはないので、「月前半は戻ったら売り、月前半に戻りがなければ業績発表次期までには売りポジションを取る」という対応で臨むべきと考えます。