2019年 12月 12日 (木) |
12月FOMCは予想通り無風
昨日FOMCが終了し、事前予想通り政策変更はなく、今回示されたドット・チャートでは、2020年も17人のうち13人が金利据え置き(4人は0.25%の利上げを予想)となり、10月30日の前回会合で示唆された、当面の金利据え置きが改めて確認されました。声明では「利上げには、インフレ率が持続的に大幅に上昇することが必要」とされ、利上げに転じるハードルの高さが示されました。市場はこれをハト派的と捉え、米国株、米国債券ともに上昇し、米ドルは下落しました。
FOMCが事前予想通り無風通過となったことで、目先の焦点は12月15日の追加制裁関税発動の有無に絞られました。昨日、パーデュー米農務長官は「中国が米国産大豆に関して追加関税を除外する手続きを取ったことは、米国との農産物貿易での進展をしめすものだ。追加関税発動を見送ることに望みを抱いている」と発言しました。この発言を受けて、市場コンセンサスは「米中協議継続&追加関税発動延期」にほぼ固まったと思われます。それがトランプ大統領、習主席の双方にとって都合がよいことを考えると、私もそのように予想します。
FOMCに続き、追加制裁関税発動も延期となり無風となれば、年内の市場注目材料はなくなります。昨年の12月は激しい下落に見舞われましたが、今年の12月後半は通常のクリスマス休暇モードとなり、市場は穏やかな値動きに終始する可能性が高まったと思われます。