中国製造業PMIを受けて日本株は反発-業績発表まではもみ合い継続か
昨日中国で発表された3月の製造業PMI(購買担当者指数)は、50.5と前月の49.2から大幅に改善したことを受け、本日の日本株は中国関連銘柄を中心に大幅反発となっています。世界的な景況感悪化を嫌気して、米国株下落、米国長期金利大幅低下となった22日の米国市場を受けて、25日には日本株も大幅下落となりました。その時にコメントで、今後のシナリオとして、
「1.75日線や21,000円を下抜ける動きは「だまし」となり、21,000円台のもみ合いに戻る。
2.2月8日の安値20,315円トライまで下落し、そこで止まらなければ20,000円トライまで下落する。
3.12月26日の安値18,949円トライまで下落する。
4.過去の大きな下落1波動と同様に、直近高値から13-17%下落する。今回で言えば、3月22日の高値が21,713円だったので、13-17%下落は18,022-18,890円。」
として、2.をメインシナリオとご説明しました。
しかしその後、期末配当に絡む先物買いや、本日の中国製造業PMIなどにより、結局21,000円を明確に割り込むことなく、21,000円割れでサポートされる形となりました。一方高値は、日経平均先物の今日の高値21,680円は、配当落ち約180円を考慮すると、ちょうど3月4日高値の21,870円と同水準で、戻り高値を更新できずに跳ね返された形になっています。本日の日足も大きな上ヒゲとなり、上値も重いことが確認されました。
3月12日付のコメントで、業績発表を見て「受注は1-3月が底」なのか「受注の底打ちはまだ見えない」なのか、どちらなのかが明らかになるまでは、21,000円台でのもみ合いが続く、とご説明しました。3月22日の米国株式市場と米国債券市場の動きを見て、もみ合いのボックス圏を一段切り下げるかと思いましたが、どうやら当初の見方を維持すべきだったようです。
日本での業績発表のトップバッターとして、安川電機(6506)が4月11日に業績発表を行ないます。足元の受注動向と2019年度の業績見通しに注目です。安川電機は、毎年比較的楽観的な業績予想を入れてくる会社なので、4月11日の発表内容は「足元の受注に底打ち感は見られず、2019年度業績は減益だが下期回復を予想」となる可能性が高いと思います。ただ株価は昨年10-12月の高値水準まで戻っており、株価の更なる上昇要因になるとは思えません。