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2019年7月11日のマーケット・コメント(2)

安川電機(6506)の3-5月期決算について

 

本日16時に安川電機(6506)が3-5月期(当社の決算期末は2月末)の業績発表を行ないました。3-5月期の営業利益は72億円(前年同期比58.2%減、前四半期比11%減)でした。通期営業利益見通しは465億円のまま据え置かれましたが、明らかに下方修正含みです。

 

注目の受注動向ですが、3-5月期の全体の受注は前年同期比17%減(前四半期比7%増)、 中国からの受注は前年同期比22%減(前四半期比35%増)と、前年同期比では大幅減少が続いているものの、前四半期比では増加に転じており、底打ち反転という評価も一部の強気なアナリストからは出てくるでしょう。ただ、米国が2,000億ドルの中国製品に対する関税率を10%から25%に引き上げたのが5月10日、ファーウェイを事実上の取引禁止先リスト(Entity List)に加えたのが5月16日だったことを考えると、それ以降の受注動向が気になります。

 

確認できておりませんが、通常通りであれば明日にアナリスト向けの説明会があるはずです。その場で、足元の受注動向についても質問が出るでしょう。ただ当社(の社長)は昨年6-8月期業績発表後の10月11日の説明会で「事業環境は今が最悪で、先行き回復の兆しが見られる」と、後になってみれば何が根拠だったのか、と思える発言をしたこともありました。今回の説明会では、違和感のある楽観論はむしろ警戒されるのではないでしょうか?

 

今期予想営業利益は会社予想465億円に対してコンセンサスは435億円、コンセンサス・ベースでも予想PERは28倍と割高感強く、売り姿勢継続です。