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2019年7月18日のマーケット・コメント

日経平均もTOPIXもすべての主要移動平均線を下抜け

 

昨日の米国株下落やドル円下落を受けて、日本株は大幅に下落しています。米国株の下落率が0.5%程度だったのに対して、前場引け時点で日経平均もTOPIXもその3倍の1.6%程度の下落となっています。昨日のコメントで「米国株が上昇しても日本株は上昇せず、米国株が下落すれば日本株はそれ以上に下落する、という展開を想定します。」と書きましたが、早くもそれが実現しています。日経平均もTOPIXも、25日、75日、200日の主要移動平均線をすべて下抜けました。

 

昨日引け後のNOK(7240)の大幅下方修正や、本日の日経新聞のキャノン(7751)の業績下ぶれ観測記事などで、日本企業の業績懸念が高まり始めた可能性はあります。ただ、本日の相場は業種ごとの下落率に大きな差はなく、個別銘柄の動きを見ても特色が見られません。本日のところは先物主導の下落です。主体別売買動向を見ると、外人投資家はG20後の7月第1週に先物を2,164億円買い越していましたから、おそらくその反動と思われます。

 

つまり、業績懸念の高まりによる現物株の入れ替えないしは売却は、まだ始まっていないということです。業績懸念の高まりによる本格的下落は8月、という見方を維持します。下値目処ですが、まずはフシメとして機能してきた21,000円、次は6月4日の直近安値20,290円で、そこを下抜けると昨年12月26日の安値19,000円割れまでフシメがありません。(20,000円はフシメとして機能していませんでした。)

 

以前から折に触れご説明してきましたが、本格下落相場の1波動での下落率は13-17%で、平均15%です。これを今回に当てはめると、起点を下落が始まった7月12日の高値21,720円とすると、13-17%下落は18,028-18,896円、15%下落は18,462円となります。「中期トレンドは下落」という見方が間違っていなければ、高値安値を切り下げていく展開になるはずで、昨年12月26日の安値を下抜けるという展開に違和感はありません。ちなみに高値は昨年10月2日24,448円、昨年12月3日22,699円、4月24日22,363円、7月2日21,784円とセオリー通りに切り下がってきています。

 

結論としては「今月中には21,000円は割り込むかもしれないが、20,290円を下抜く可能性は低い。8月には下落が本格化して19,000円を割り込む。」と予想します。下落を主導するのは、中国関連銘柄を中心に景気敏感業種だと想定されます。