2019年 8月 6日 (火) |
日本株もドル円も激しい戻り-再度の急落に警戒が必要か
日経平均先物は、9時前に19,960円を付けた後、じりじりと戻る展開となり、午前10時過ぎに中国が元の下落を阻止する表明をしてから戻りが加速し、前日比ほぼ変わらずの20,580円まで戻りました。ドル円も同様で、午前9時には105.57円でしたが、日本株の戻りに歩調を合わせる形で急速に戻り、一時107円台回復するまで戻りました。この急激な値動きは、底打ち反転の動きと見るべきでしょうか?
私は、そのように判断すべきではない、と考えます。大幅な下落が続いた後に急激に戻る動きは、ボラティリティ(価格変動性)が高まったままということであり、再度大幅に下落する可能性をはらんだ動きだと判断します。米中貿易戦争の激化は収まるどころか、米国により中国が「為替操作国」に指定されたことや、中国政府が米国産の農産物購入の停止を中国企業に要請するなど、明らかに激化しています。また、日本の企業業績動向も明らかに事前想定以下の内容です。
日本株もドル円も、今日の激しい戻りの背景は明らかにカラ売りの買い戻しで、買い戻し一巡後にはファンダメンタルズの方向性に回帰、すなわち再び下落の方向に向かうと考えられます。ドル円は本日、直近安値から1円以上戻りましたが、ここは買いだとは思えません。日経平均は戻り売りの姿勢で臨むべきでしょう。