9月FOMC終了
日本時間の本日早朝にFOMCが終了し、事前予想通り0.25%の利下げが決定し、FFレートの誘導目標は1.75-2.00%に引き下げられることになりました。今回の会合では、3名の反対がありました。前回7月会合でも金利据え置きを主張したジョージ・カンザスシティ連銀総裁とローゼングレン・ボストン連銀総裁が金利据え置きを主張し、ブラード・セントルイス連銀は0.50%の利下げを主張して、それぞれ反対票を投じました。
今後の金利水準予測を示すドットチャートは、2019年末までは1回の利上げが5人、金利変更無しが5人、1回の利下げが7人、2020年末までは2回の利上げが1人、1回の利上げが6人、金利変更無しが2人、1回の利下げが8人と、タカ派ハト派がくっきり分かれる状況となっています。なお昨日時点で、2019年末限りのFFレート先物は1.75%なので、今年年内後1回の利下げを織り込んだ水準で、2020年末限りは1.28%なので来年2回の利下げを織り込んでいる状況です。ドットチャートでは、来年末までの利下げ回数を2回以上と予想するFOMC参加者はいなかったので、市場の利下げ期待が先行する状況が続いていることになります。
声明では「(米国の)家計支出は力強いペースで増加しているが、企業の設備投資と輸出は弱まっている」としながらも、会見では「必要に応じてより大きな継続的利下げの可能性を否定しないが、それは当局者らが予想する展開ではない」「米国経済の成長を維持するためには、FF金利の穏やかな調整で対応できる」と、米国経済が危機的状況にあるわけではないことが強調されました。
本日は日銀決定会合がありますが、欧米中銀の利下げ決定でも円安進行となり、日本株も反発していますので、今回は政策変更は見送られ、追加緩和カードは温存されるでしょう。日経平均は本日22,000円を明確に越え、年初来高値(4月24日の22,363円)を伺う動きとなっていますが、企業業績をめぐる外部環境に変化の無いなかでの戻りとしては十分すぎ、下落に対する警戒が必要です。すぐに下落せず、業績発表までしばらくもみ合いとなる可能性はあるものの、水準として現状からの上値余地はほとんどないと思われるため、少なくとも買いポジションはクローズするべきです。