2020年 1月 23日 (木) |
コロナウィルス感染拡大でリスクオン後退-他の悪材料にも反応しやすい地合いへ
今年に入って、米国株は連日の様に史上最高値更新、米国経済に過熱感が見られないことから米国債券も上昇(金利低下)、ドル円は110円台回復という、強いリスクオン状態が続きましたが、ここに来て想定していなかった悪材料がリスクオン後退の要因となってきています。中国武漢発の新型コロナウィルス肺炎の感染拡大です。一昨日時点で発表された死者は4人、昨日時点では9人でしたが、今日時点では17人となり、感染被害拡大が懸念されます。武漢以外での死者が発生したら、リスクオンの後退に留まらず、リスクオフとなるでしょう。
本日、中国株や香港株は3%の大幅下落となっていますが、日本株は1%に満たない下落で、現物株の動きに特徴が無い先物主導の動きとなっています。しかしちょうど今日の日本電産(6594)から日本企業の10-12月期業績発表が本格化します。10-12月期の回復感が弱く、2020年度の大幅業績回復シナリオに懸念が出てくる内容が相次げば、市場全体の自愛が神経質になっているだけに、株価は下落で反応する可能性が高いでしょう。
これまでもSARS、MARS、エボラ出血熱など、ウィルス騒ぎはいずれ収束するものの、すぐには収束しませんでした。今回もしばらくは感染拡大に注目されるため、そのほかの悪材料にも反応しやすい地合いが続くでしょう。日本株もドル円も更なる下落に備えるべきです。