日米株の当面の下値目処
昨日、米国株は24日、25日に続き大幅下落となりました。下落率は4%を超え、1日の下落率としては2011年8月以来の大きな下落率でした。それを受けて本日の日本株は、重要なフシメである21,000円を試す動きとなっています。新型コロナウィルス感染拡大、それによる経済的被害の拡大の収束は見えず、株式市場の本格的な底打ちはまだまだ先になると思われますが、これまで何度かご説明してきたとおり、大幅下落の1波動での下落率は平均で15%、ほとんどの場合13-17%でした。(唯一の例外は2008年10月)この下落率に達すると、一旦は反発し、少なくとも3分の1、場合によっては半値以上戻る、というのが過去の経験則です。これを今回に当てはめて、当面の下値目処を考えます。
まず起点をどこにするかですが、S&P500の場合は明らかに2月19日の3393.52です。日経平均は直近高値は2月6日の23,995円、明確な下落波動の始まりとなる直前高値は2月20日の23,807円です。そこで米国株と同じタイミングとなる23,807円を起点とします。S&P500の起点から15%下落は2884、13%-17%下落は2817-2952となります。日経平均の場合は15%下落は20,236円、13%-17%下落は19,760-20,712円となります。S&P500の昨日の引けは2979ですので、もし今日にでもあと3%程度の下落があれば、当面の安値となる可能性が出てきます。
日経平均は重要なフシメが21,000円にあるため、そこで一旦サポートされるかどうか見極めが必要ですが、もし21,000円を明確に割り込んだ場合、2019年8月安値の水準である20,000円台前半が当面の下値目処となります。なお、S&P500の重要なフシメは2800です。
月末にかけての大幅下落により、リスクパリティ運用の株売り債券買いというリバランスが月末月初に出やすい状況になったため、来週前半にも当面の下値目処に到達する可能性が高いと思われます。