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2020年3月25日のマーケット・コメント

日本株は大きな戻りを経て下落の仕切りなおし-第4波動はなかった

 

昨日大幅上昇した日本株は、昨日の欧米株の大幅上昇を受けて本日も大幅上昇しています。下落第3波動の起点だった先物18,230円を明確に上抜け、一連の下落波動は第3波動までで、第4波動はありませんでした。目先は大きな下落の後の大きな戻りで、4月に入ってから新たな下落波動が始まる展開を想定します。

 

目先の戻り目処ですが、1月17日高値から3月19日安値までの3分の1戻りが18,944円、フィボナッチ0.382戻りが19,322円、半値戻りが20,237円です。本日すでに3分の1戻りは達成しました。「下落相場の戻りは3分の1は戻るが半値戻りは微妙。3分の2戻ることはない。」という過去の経験則に基づけば、最大で20,000円ワンタッチくらいまでの戻りはありえる、ということになります。

 

昨日のコメントでご説明したように、現在の戻りは明らかに3月末の株価を意識した動きです。4月になれば株価を支えたいという動機がなくなるだけでなく、月初にはリスク・パリティ運用のリバランスによる株売り、4月中にはサプライチェーン問題の本格化、4月後半には1-3月期の業績動向など、悪材料には事欠きません。

 

目先の投資戦略としては、もし保有株がある場合、3月中にすべて売却、4月の下落を収益化するためのポジションは3月末近くまで待って取るか、20,000円近辺までの戻りはありえる想定でゆっくり売りあがる、ということになるでしょう。下落を収益化する方法として、最もわかりやすく効率がいいのが指数先物を売り建てることですが、先物口座をお持ちではない場合は、日経平均ダブルインバースETF(1357)を買うことで、下落から収益を得ることができます。このように値動きが激しい相場の場合、個別銘柄は想定外の動きをすることがあるため、個別銘柄の信用売り建てはおすすめできません。