株、ドル円ともに暴落-目先は為替介入観測で反発か?
イタリア、イランなど中国以外の国々での新型コロナウィルス感染拡大が止まらず、経済への影響が深刻になってきたことを受け、週明けの本日は世界的に株は暴落となっています。日経平均は20,000円を大幅に下回り、19,500円も一時割り込んで、6%を越える下落となっています。時間外の米国株先物は5%の下落、欧州株の先物は7%に迫る下落です。ドル円も激しく動いており、104円台で始まった後、一気に101円台まで暴落(円が暴騰)した後、102円台での推移となっています。2016年以来の水準です。
これまでご説明してきたとおり、2020年度の企業業績は市場予想の10%増益から、相当程度の減益に見通しが変化することにより、トレンドは明確に下落に転じたと考えられます。一方、ドル円は円高ドル安がトレンドになったとは思えず、今日の動きは強烈なリスクオフの動きに引っ張られ、指し値買いが入っていない水準まで一気に下落下、ということだと思われます。すなわち、ドル買い(円売り)ポジションは、相当程度整理されたと考えられます。シカゴ筋ポジション推移から推計される円ショートの平均簿価は109.50円程度であり、含み損が5円を超えてロスカットが一気に出たとすれば、今日の動きと整合性が取れます。通貨として最も安全なのは米ドルであり、対ドルでの円高が継続する理由はありません。
目先予想される動きとしては、急激な円高進行を受けて為替介入観測が出て、ドル円は真空地帯を一気に104.50円程度まで戻ることが想定されます。その時は日本株も戻ると思われますが、そこは絶好の売り機会でしょう。つまり、ドル円は押し目買い姿勢、日本株は戻り売り姿勢で臨むべきと考えます。つまり、現状の102円台のドル円を買って、2円抜いたら利食い、同時に日本株の売りポジションを取る、というトレーディングが機能すると思われます。