今日も日本株は大幅下落-21,000円は単なる通過点になりそうな勢い
本日の日本株は、昼過ぎ頃までは前日比小幅下落の水準でのもみ合いとなっていましたが、13時頃に日経平均先物が22,000円を割り込んだあたりから急速に下落し始め、結局大幅下落して引けました。日経平均先物は15時過ぎに更に下落し、15時15分の引けでは21,350円までの下落となりました。先週金曜日や今日の前場までは、相場の下落を「押し目」と捉えて買う動きがありましたが、今日の後場の大幅下落でそのような見方は一気に後退した印象です。
これまで下値目処として、まずは重要なフシメであり、角度を変えて上昇を始めた日経平均21,000円とご説明してきました。その考え方に変更はないのですが、このような動きになると、今日の米国株次第では21,000円は単なる通過点になる可能性が浮上してきました。そこで「下落一波動は平均15%下落。おおむね13-17%下落の範囲」という、以前から使っている波動論に今回の動きを当てはめて、下値目処を考えます。
起点をどこに取るかですが、戻り高値は6月9日の23,186円、明らかに下落が始まった6月11日の前日6月10日の引け値は23,125円と大きな違いはないので、起点は23,186円とします。15%の下落は19,708円、13-17%下落は19,244-20,172円となります。つまり、最低でも20,000円トライまでの下落、最大19,500円割れまでの下落だが、一気に19,000円を割り込むまでの下落はなく、19,000円を割れるとしても一旦の戻りがあってから、ということです。
なお移動平均線の位置は今日時点で、25日線が21,527円、75日線が20,107円、200日線が21,755円です。本日15時引け時点の日経平均は21,531円と25日線を割り込んではいませんが、日経平均先物が15時過ぎに更に下落しており、25日線ではサポートされなかったと見るべきです。上記の波動論から算出される安値めどとあわせて考えると、最低でも75日線トライまでは下落、75日線を下回る展開も十分ありえる、ということになります。
もしちょうど15%下落の19,708円で下落が止まったとして「3分の1は戻るが半値戻りは微妙」という波動論に当てはめると、3分の1戻りは20,867円、半値戻りは21,447円となりますので、重要なフシメである21,000円トライまでは戻るが21,000円は超えられずに再び下落に転じる、という展開が想定されます。
米国株の時間外先物を見ると、今日の日経平均先物引け時点(15時15分)で今晩の米国株が3%程度下落すると織り込まれていると思われます。もし今晩の米国株が、今日の日本市場の織り込み以上に下落し、21,000円が単なる通過点になるようであれば、上記シナリオに沿って行動すればいいでしょう。もし今晩の米国株が、日本市場の織り込みより下げ渋る展開となった場合は、短期で動ける方は21,000円トライの水準(例えば21,100円)で一旦下落から収益を得るポジションを縮小し、その後リバウンドするようなら売り直し、21,000円を割り込む場合も売り直し、という対応が考えられます。
ただ、再び世界同時株安が進行を始めたのは明らかになってきており、いよいよ中長期投資家の株削減が本格化することが見込まれるため、目線は「売り」でぶらされないことが何よりも重要です。