突っ走る日本株-2013年5月を彷彿
先週火曜日に日経平均21,000円を超えてから、日本株の上昇が止まりません。欧米株式も堅調ですが、明らかに日本株の上昇が大きくなっています。NYダウが高値安値の66.3%戻り、S&P500が74.0%戻りなのに対して、日経平均は82.1%戻り、TOPIXは73.5%戻りとなっています。マザーズ指数は連日の高値更新です。この光景は2013年5月を彷彿させます。そこで2013年5月の動きを振り返ります。
2013年4月始めに「黒田バズーカ緩和」が開始されたことを受け日本株は上昇が始まり、2013年5月は上昇が加速しました。日経平均は4月初めに12,000円でしたが、4月末には14,000円まで上昇、5月23日前場には16,000円寸前まで上昇しました。ところが5月23日前場途中に突然急落を初め、23日引け値は日中高値から1,500円以上下落の14,484円、その後も下落基調が続き6月13日の12,416円の安値を付けるに至りました。
同期間のマザーズ指数の動きは、4月初めに600程度でしたが、4月末には800まで上昇し、そこから上昇が加速して5月8日には1,100寸前まで上昇しました。その後何日か高値圏でもみ合った後、5月15日に突然急落し、16日も大幅続落となりました。その後も下落基調が続き、6月27日には600を割れるまでの安値をつけました。
この2013年5月の動きを総括すると、
1.一方的な上昇は、ある日突然急落で終わる。
2.急落後は、しばらく下落基調が続く。
3.ピークアウトから調整入りは、マザーズ指数が日経平均に先行する。
このうち、1.と2.は今回にも当てはまりそうです。つまり、いつ急落するかは、事前には誰にもわからないが、急落したらその後も下落基調が続くので、逆張りで買い向かうのではなく、順張りで売っていくべきだということです。3.に関しては、2013年5月が今回も繰り返されるかどうかは定かではありませんが、本日は日経平均が大幅続伸する一方で、マザーズ指数はほぼ横ばいにとどまっており、3.の兆候が出てきている可能性があります。