後場の戻りでピークアウトの確率は残念ながら急低下
今日、昼過ぎ頃に「日本株は50%の確率で今日でピークアウト-あとは米国株がシンクロするか」という表題のコメントを書きましたが、結局後場は戻りが続き、日経平均先物は22,760円で引けました。今日の高値から安値の下落幅の半値を戻したことになります。後場も続落すれば、2013年5月23日と同じでまさにイメージどおり、後場安値圏でのもみ合いでも許容範囲でしたが、半値を戻すということは本格的に崩れる可能性が、残念ながら急低下しました。
ただ、前場の「何も悪材料のない中での寄りから500円近くの急落」が起こったのも事実で、これは市場参加者の多くが、「現状の株価水準は、企業業績や景気動向からあるべき水準よりもはるかに高いところにあり、チキンレース状態だ」と考えていることの現われでしょう。後場に戻ったのは「チキンレースはまだ終わっていない。昨日の米国株は戻り高値圏から更に大幅上昇したのがその証拠だ」と考える市場参加者が優勢になった、ということでしょう。
結論としては、「日本株の買いポジションを持っている人の多くが、現状の水準は持続不可能だと思っており、ピークアウトから下落波動入りの状況は整っているが、米国株とシンクロしない限り、日本株独自に下落波動入りは難しい」ということです。ただ、米国株を初め海外株の市場参加者の多くも、おそらく同様な考えを持っていますので、早晩(来週か再来週、という時間軸)世界株がシンクロする形でピークアウトから下落に向かうと思われます。
昨日と本日のコメントで「逆張りで売り上がるのではなく、順張りで売り下がるべき」とご説明しましたが、今日の前場と後場にこのような動きになったこと(今日がピークアウトではないかもしれないが、早晩ピークアウトの可能性大)を受けて、少しずつゆっくりであれば逆張りで売り上がってもいいと思います。その場合、日々の値動きに振り回されるよりも、価格水準で機械的に売り上がる手法が有効でしょう。例えば、日経平均が500円上がるごとに少しずつ売りポジションを増やす、というやり方です。
そして、いよいよ今度こそピークアウト本番、という局面で、フル・ポジションに持っていきましょう。その時は当然ですが、高値から500円程度下の水準になります。バブル的な相場で事前に高値を予想するのは不可能であり、事後に確認するしかありません。その時に「高値憶え」は禁物です。