日経平均の上がりすぎの修正が鮮明化
昨日は、一昨日の米国株が大幅下落したことを受けて、日本株は米国株と同程度の下落となりました。日経平均先物3月限りの日中の引けは、28,050円でした。昨日のイブニングでは、欧州時間で一時28,000円を割り込み27,810円まで下落しましたが、米国株の反発とともに上昇し、一時28,520円を付け引けは28,430円でした。
そのような海外市場の動きの後、今日の先物は28,350円で寄った後、じり安の展開となり28,110円まで下げました。その後、一旦28,300円まで反発するも再びじり安の展開となり、前場引け時点では28,100円まで下落しました。そして後場が始まると下落が一気に加速して、27,640円まで急落しました。その後の反発も鈍く、結局引けは27,570円と安値引けとなりました。
12月29日、1月8日、13日、14日、19日と、米国株がほぼ横ばいだったにもかかわらず、日経平均だけが大幅上昇する日がありました。今日の日経平均の反応は、まさにその真逆であり、日経平均の上がりすぎの修正が明確に始まったと言えるでしょう。また10月30日の約23,000円から始まった上昇相場で、大幅な下落が2日連続したことは今回が初めてであり、直近高値28,980円(1月14日)から今日引け値までの調整幅1,317円も最大です。25日移動平均線(現在27,892円)を明確に下抜けたのも初めてです。
1月半ば頃は、「何があっても日経平均は上昇を続け、30,000円は単なる通過点」という見方が支配的でしたが、1月後半に29,000円なかなか超えられず、「さすがに上値が重くなってきたのか?」という見方が増え、更に今日の下落を見て今度は「トレンドが下落転換したとは思わないが、一旦高値は付けて、目先はレンジの底を試しに行きそうだ」という見方が増えるでしょう。
過去3ヶ月の主体別売買動向を見ると、11月こそ外人がはっきり買い手でしたが、12月、1月はどの主体が買っているのか、判然としません。12月1月は大幅上昇した日でも出来高が少なかったことをあわせて考えると、通常の投資家が積極的に売買していない中で、先物を投資対象にする短期投資家主体の「トレーディング相場」だったと推察されます。誰かが何かを織り込んで継続的に買っているのではなく、短期投資家がもっぱら値動きを追従する相場だったとすれば、今日のように日経平均だけが下落する動きとなれば、少なくとも上への値動きに追従する行動は控えられ、さらには今度は下への値動きに追従するようになる可能性もあるでしょう。
目先の安値めどですが、今回のトレーディング相場の起点である12月28日引け値26,854円、7月以降何度かサポートとして機能している75日移動平均線(現在26,123円)、昨年11月25日から12月28日まで続いたレンジ相場の下限26,255円が挙げられます。ただこれらの安値めどは、NYダウが最大でも29,000ドル程度までの調整を前提にしており、NYダウが29,000ドルを大きく下回るようなら、日経平均の安値めどももっと下になります。その下の重要な節目は24,000円です。