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2021年3月24日のマーケット・コメント

昨日の米国市場は「リスク・オフ」に転換

 

昨日の米国市場では、長期金利が低下する中で米国株が下落しました。米国10年国債利回りは、前日の1.70%から1.62%に大幅低下(実質金利が0.05%低下、期待インフレ率が0.03%低下)、米国株はNYダウ、S&P500、NASDAQともに1%前後の下落で、金利低下を反映した形にはなっていません。(金利低下を反映していれば、NYダウは大きく下落、NASDAQは堅調となるはずです。)これは、これまでの景気過熱懸念による「長期金利上昇&グロース株主導での米国株下落」から「長期金利低下&米国株全般が下落」という、いわゆるリスク・オフの反応です。

 

市場がリスク・オフ反応をする素地は、先週にバイデン政権が対中強硬姿勢を打ち出し、中国株が大幅下落していたことで作られていましたが、ここに来てのきっかけは、やはりトルコでしょう。トルコのエルドアン大統領が、利上げ推進的だった中央銀行総裁を突如解任し、利下げ推進派の総裁に交代させたことを受け、トルコ・リラ、トルコ株ともに大暴落し、他の脆弱通貨への悪影響が懸念されている状況です。

 

同様の事態は2018年8月にも起こりました。その際には、他の脆弱通貨も下落、景気敏感業種の株も下落しましたが、先進国の株式市場全体の下落は当初は限定的でしたが、タイムラグを置いて10-12月に大幅下落しました。ただ、2018年の時には8月時点では株式市場に過熱感はなく、脆弱通貨の大幅下落を受けても株式市場が上昇を続けて9月時点で過熱感が生じたのに対して、今回は現在ですでに株式市場には過熱懸念が生じていることを踏まえると、米国株主導の株価調整は当面継続する可能性があるでしょう。

 

ところで、日経平均のチャートは正念場を迎えています。2月16日に30,468円の高値を付け、3月8日に28,743円で安値を付け反発に転じましたが、3月18日の戻り高値は30,217円と高値を更新できませんでした。今日(今日ではなくてもいいのですが)、もし引け値が28,743円を下回ると、チャートでダブル・トップが完成します。そうなればチャート的には、少なくとも27,000円割れ程度まで、最大では200日移動平均線がある25,500円程度までの調整が濃厚という形になります。