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2021年3月31日のマーケット・コメント(2)

日銀にとっては「配当落ち」も「下落」なのか?

 

3月29日が3月末受け渡し最終日、すなわち3月末配当権利付き最終日で、昨日は配当分が株価から減額される、いわゆる配当落ち日でした。日経平均、TOPIXの3月29日の引け値はそれぞれ29,384.52円、1,993.34で、昨日の前場引け時点では29,369.16円、1,972.21だったので、それぞれ前日比0.05%下落、1.06%下落ですが、配当落ち分が日経平均では180円、TOPIXでは17あったので、実質的には日経平均は0.56%上昇、TOPIXは0.21%の下落でした。

 

市場の一部では「前場引け時点のTOPIXの下落率が1%を越えたので、後場に日銀のETF買い入れが入る」との観測がありましたが、配当落ちは実質的には下落ではないので、私は後場の日銀出動には懐疑的でした。ところが、昨日夕方に日銀が約500億円のETF買い入れを行ったとの発表があり、正直言ってあきれました。

 

これまでに判明している日銀の出動基準は「TOPIXが前場引け時点で1%以上下落なら後場に約500億円のETF買い入れを行う」「2%以上下落なら約700億円の買い入れを行う」ということですが、どうやら日銀にとっては「配当落ちによる減価」も「下落」だったようです。3月19日の「政策点検」でも、その後の国会答弁でも、黒田総裁は「ETF買い入れは柔軟に行う」と発言してきましたが、昨日は日経平均やTOPIXが決して大きく下落しているとはいえない水準で、配当落ちを下落と見なして買い入れを行いました。これは「柔軟に」ではなく「機械的」としか表現できず、言行不一致だと考えるのは私だけなのでしょうか?