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2022年12月30日のマーケット・コメント

2023年の展望

 

早いもので、本日で2022年の最終営業日となりました。今年は、ロシアによるウクライナ侵攻、FRBを始め各国中銀による急速な金融引き締め、日本では1991年以来となる150円を超えるドル円上昇など、振り返れば話題の多い年でした。2022年の最終営業日を迎えるに当たり、2023年の注目点をご説明したいと思います。

 

1.企業業績懸念の台頭

高インフレなどによるコスト上昇、および中央銀行の急速な金融引き締めによる金利上昇が、企業業績に与える悪影響の顕在化は、リアルタイムで出て来るのではなく、ある程度の時間の蓄積が必要です。すでにS&P500の予想EPSは今年7月をピークに、現在までに5%程度下方修正されていますが、TOPIXの予想EPSは10月のピークから、現在まで微減に過ぎません。しかし、2023年中は、時間経過とともに日米ともよそう企業業績は下方修正が続くと思われ、株価の下押し要因になるでしょう。まずは来年1月半ばから発表される10-12月期業績と、米国主要企業の2023年の業績ガイダンスに注目です。

 

2.米国でのクレジット(信用)バブル崩壊

今年は、暗号資産、米国グロース株、不動産と、すでに昨年指摘されていたバブルの多くが崩壊の道をたどりましたが、まだ崩壊に至っていないバブルが残っています。米国でのクレジット(信用)バブルです。米国ハイイールド債券のスプレッドは、1年前の史上最低水準から多少上昇したものの、これだけのスピードでFRBが引き締め加速させているにもかかわらず、まだ過去20年の平均にも届いていません。(現在4.68%、過去20年平均5.05%)暗合資産交換業大手のFTXが派手に破綻しましたが、バブル崩壊のきっかけになってはいません。来年、もっと派手な低信用力の企業破綻がきっかけになると思われます。なお、日本ではピンと来ませんが、米国のハイイールド債券市場は、日本株と同規模の市場規模があります。

米国ハイイールド債券スプレッド20221230

3.中国の状況

コロナ発生以来、ずっとゼロコロナ政策を採り、人流を厳しく管理・制限してきましたが、11月終わりごろの中国各地で起こったゼロコロナ反対デモを受けて、中国政府は手のひら返し(ちゃぶ台返し?)で、一切の感染拡大抑制措置を放棄しました。感染者数も死者数も、数えることすら止めました。そうなったどのようになるかは、小学生でもわかりそうですが、案の定、病院はすでにほぼ崩壊状態、火葬場は長蛇の列で一説によると2週間待ちだとか。この状況があと1-2ヶ月続けば、人々は感染を恐れ家に引きこもるようになり、経済活動はマヒ状態に陥るでしょう。経済再開による恩恵を期待だなんて、脳内お花畑な話です。

 

4.岸田政権の行く末

この点は私が詳述しなくても、皆さん察しがつくでしょう。

 

2023年も値動きの激しい展開になりそうであり「上がった所で売って下がったところで買う」という相場の鉄則が生きる年になるでしょう。ただ、来年のどこかで、現在の「高値もみ合い」のフェーズから「下落」のフェーズに転換することが予想されるため、高いところで売りから入り(下落から収益を得るポジションを取り)、下がったところで買い戻す(ポジションを解消する)とすべきであり、買いから入るのはリスクが大きいと思います。

なお、好例の日経ヴェリタスのアンケートは、日経平均の安値は21,000円(12月)としました。

 

今年もお世話になりました。

来年もどうぞよろしくお付き合いください。

 

ミョウジョウ・アセット・マネジメント株式会社

代表取締役 菊池 真