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2022年4月13日のマーケット・コメント

3月分米CPI

 

昨日米国で3月分のCPI(消費者物価指数)が発表されました。前年比では事前予想の+8.4%に対して実績は+8.5%、前月比では事前予想の+1.2%に対して+1.2%、食品とエネルギーを除くコアは、前年比では事前予想の+6.6%に対して実績は+6.5%、前月比では事前予想の+0.5%に対して実績は+0.3%でした。総じて言えば「予想の範囲内」という内容でした。

 

CPIの発表を受けて、米国債券は上昇(金利低下)、ドル円は下落(円高ドル安)、米国株は上昇という反応になりましたが、米国市場の引けに掛けてドル円は反発、米国株は失速の動きとなり、結局米国10年国債利回りは前日引けの2.78%から2.72%に低下、ドル円は前日引けの125.37円からほぼ変らずの125.38円、米国株は3指数ともに0.3%程度の小幅下落で引けました。

 

「CPI発表を受けて短期投資家のポジションの巻き戻しにより、一旦債券上昇(金利低下)、ドル円下落(円高ドル安)、米国株上昇となる」という見通しは、CPI発表直後は的中でしたが、引けにかけてドル円と米国株は往って来いの動きとなりました。しかしながら、企業業績発表が本格化するまでの来週いっぱいまでは、上記の見方を維持します。日経平均の戻り目処は27,500円程度と考えています。

 

ただ、より強い見方は「業績発表字に示される今期業績見通しは、コスト上昇の悪影響によりコンセンサスをかなり下回り、2022年度の業績予想は+10%程度から-10%程度へと下方修正される」ということであり、それが本格的に市場に織り込まれるGW明けには、株式市場の本格下落が予想される、ということです。日経平均の安値めどは最大で24,000円程度です。今回の下落局面で売りポジション(下落から収益を得るポジション)を一旦軽くされた方は、株価水準にこだわりすぎずにGW前までには売りポジションを元に戻すべきと考えます。