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2022年7月28日のマーケット・コメント

7月FOMC終了-米国株の戻りも終了か

 

米国時間の昨日(日本時間の今日早朝)にFOMCの決定内容と声明が発表され、予想通り0.75%の利上げが決定され、FFレートの誘導目標は2.25-2.50%に引き上げられました。声明では「次の会合でも同様の大幅な利上げを行なうこともあり得る」としながらも「判断は次回会合までのデータ次第」とされました。また「いずれ利上げペースを落とすことになるが、事前に明確なガイダンスを示すことはなく、政策変更は会合ごとに検討される」とされ「インフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしており、インフレリスクに細心の注意を払っている」「継続的な利上げが適切になると見込む」とのことから、インフレ統計が実際に相当程度の沈静化が確認されるまでは、引き締め姿勢を変えることはないことが強調されました。これは、言い換えれば、インフレ鎮静化が見られない中で、景気減速を示す経済指標が出て来ても引き締め姿勢を継続する、ということだと解釈されます。

 

パウエルFRB議長は会見で「支出と生産に関する最近の指標は軟化を示しているものの、雇用は堅調に伸びており、米国経済がリセッションに陥っているとは考えていない」と発言しました。FOMCの結果とパウエル議長の発言を受けて、米国株式は大幅上昇しましたが、「いずれ利上げペースを落とす」ことは当然であり(いつまでも会合ごとに0.75%の利上げが続くわけがない)、またパウエル議長が「リセッションに陥らない」と言ってくれたところでその保証は何もないことを考えれば、米国株市場は今回のFOMCで何かを織り込んで上昇したのではなく、ベアマーケット・ラリーの仕上げとなった可能性が高いと思います。つまり、FOMCを受けて米国株が下落することに賭けていた短期投資家が、あきらめて買い戻したことが上昇の背景だと考えられます。

 

FOMCを受けて、米ドルは下落してドル円は1円下落しましたが、米国債券市場は小動きでした。おそらく為替市場でもFOMCを受けてドル円が上昇することに賭けていた短期投資家がいた一方で、米国債券市場にはそのようなポジションがなかったためだと思われます。このことからも、FOMCを受けた各市場の動きが、中長期投資家によるものではなく、短期投資家によってもたらされたものだと言えるでしょう。

NYダウフィボナッチ20220728

日本株はすでに先週にベアマーケット・ラリーの仕上げ(買い戻しによる上昇の一巡)が行なわれ、昨日に米国株でも同様にベアマーケット・ラリーの仕上げが行なわれたと思われます。米国株は、戻り目処の75日線や高値から安値の38.2%戻りを昨日で達成しており、値動き(上に吹き上がり切るような動き)だけではなく水準からも戻り達成感があります。日米ともに株式市場は「あとは下落するきっかけとなる材料を待つだけ」という状況になったと見られます。