ミョウジョウ・アセット・マネジメント株式会社の運営する会員制金融情報サイトです。

2022年7月7日のマーケット・コメント

6月FOMC議事録

 

昨日6月15日FOMCの議事録が発表されました。その内容は「高インフレが根付かないようにするためには、経済成長の減速と伴うとしても、政策金利をより長期にわたって引き上げ続ける必要性がありえるとの認識で一致した」「現在FOMCが直面する著しいリスクは、必要に応じて政策スタンスを調整するというFOMCの決意に対して国民が疑念を抱き始めた場合に、高インフレが定着しかねないことだと、多くの参加者が判断した」というもので、景気を犠牲にしても金融引き締め加速によりインフレ鎮静化を優先する姿勢が確認されました。

 

これを受けて最近上昇していた米国債券は大幅下落し、米国10年国債利回りは前日引けの2.81%(期待インフレ率2.30%&実質金利0.51%)から2.93%(期待インフレ率2.29%&実質金利0.64%)に上昇しました。一方で、米国株は議事録発表を受けて上昇し、前日比小幅安から小幅高に転じました。これらの市場反応は議事録発表により新たな何かを織り込んだのではなく、順張りの短期投資家が内容にサプライズ的な要素がなかったことを受けて、ポジションの解消に動いたことが背景だと思われます。

 

短期投資家のポジションは、米国債券ではショートがかなり減少し、一方で米国株式ではまだショートがかなり積み上がった状況にあり、目先は何らかのきっかけにより米国債券下落、米国株反発となりやすいという見方を維持します。言い換えれば、一旦の米国債券下落、米国株反発が起こらなければ、次の動きのためのエネルギーが蓄積されないため、米国債券の大幅な上昇や米国株式の大幅下落は見込みにくい、ということになります。

 

日本株は完全に主体性を失っており、今週末の参議院選挙の結果も、政策の争点がまったく見えない中身のない選挙戦となっていることから、市場材料にはなりそうにありません。特に今回の選挙戦では、野党各党が消費税減税を主張し現在のインフレを「岸田インフレ」と呼んでいることを聞くと、日本の野党がこんなに低レベルで日本の政治は大丈夫かと不安になります。

 

メインシナリオとしては、依然として米国株のベアマーケット・ラリー(短期投資家の買い戻し主導の反発)に連れ高して一旦日経平均で27,000円越えまで上昇後、4-6月期企業業績発表で業績先行き懸念が高まり再び下落に転じ24,000円台まで下落するとしますが、米国株の戻りが想定よりもあまりにも鈍いため、サブシナリオとして、明確な戻りがないまま業績発表に突入して25,000円台半ば程度までしか下げない、という可能性も考えざるを得なくなってきました。「山高ければ谷深し(=山低ければ谷浅し)」という相場格言どおりです。

 

バイデン政権の対中関税緩和や、明日の雇用統計、13日のCPIが米国株反発のきっかけになってくれることを望みますが、そうならない場合はメインシナリオの可能性は低下、サブシナリオの可能性が上昇、となります。