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2023年1月13日のマーケット・コメント

米CPI&日本株とドル円連動の背景

 

昨日発表された12月の米CPIですが、CPI総合、コアともに事前予想とまったく同じ、それぞれ+6.5%(前月は+7.1%)、+5.7%(前月は+6.0%)でした。発表直後は、米国株も米国債券も乱高下しましたが、結局、米国株は小幅上昇、米国債券は上昇(金利低下)となりました。米国金利低下を受けて、ドル円は130円割れまで下落しました。S&P500は一時3998まで上昇してから3983で引けており、前回のコメントでご説明した戻り目処に到達しました。

 

米国株が戻りいっぱいの可能性がある水準まで戻っているにもかかわらず、日本株は今週後半不思議に弱い動きとなっています。昨日は米国株大幅上昇を受けても横這い、今日は米国株小幅上昇でも小幅下落(日経平均はファストリテイリング大幅下落の影響で大幅下落)となっています。明らかに、米国株との連動性よりもドル円との連動性が高まっています。

 

ドル円が151.95円の高値をつけたのが昨年10月21日で、その後は断続的に急落して日銀ショックがあった12月20日には130.58円まで下落しましたが、その間は日本株はドル円との連動性は見られませんでした。日本株がドル円との連動性を持ち始めたのは日銀ショック以降で、今週はその連動性が高まっています。

 

この背景として、市場が何を織り込み始めているのかですが、日銀ショックがきっかけになっていることを考えると、市場は今年4月の日銀総裁交代後に、日銀がYCC(国債買い入れによる金利制御)を段階的に止める方向に動くことを織り込み始めた可能性があります。つまり「YCC中止→日本の金利上昇→日本の企業業績(金融除く)にネガティブ」「YCC中止→日本の金利上昇→円高ドル安基調継続→日本の企業業績にネガティブ」「YCC中止→ETF買い入れも中止→日本株の需給にネガティブ」という織り込みです。

 

もしそうだとしても、まだ一部のマクロ系ヘッジファンドが仕掛けている段階であり、そのような「トレンド」が始まったと考えるのは早計だと思いますが、次期総裁が誰になるのかが決まった際に、その次期総裁の人物評価次第では「トレンド」が始まる可能性があることを留意しておくべきでしょう。次期総裁が誰になるのかが、大きな市場材料になった、ということです。