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2023年2月2日のマーケット・コメント

FOMCはサプライズなし

 

昨日FOMCでは、大方の予想通り0.25%の利上げが決定され、FFレートの誘導目標は4.50-4.75%に引き上げられました。パウエルFRB議長は会見で「物価安定の回復には、抑制的なスタンスをしばらく維持することが必要になる可能性が高い」「物価圧力に関する最近の指標は心強い内容だ」、インフレについては前回会合では「高止まり」とされましたが今回は「幾分和らいだが依然として高水準」と表現が一段階マイルドになりました。一方で「経済が予想通りに展開した場合、今年中の利下げは想定していない」と、前回会合に続き、市場が織り込んでいる今年中の利下げ転換期待を牽制しました。

 

想定通りと言えるFOMCを受けて、米国市場では株高、債券高(金利低下)、ドル安という反応になりました。おそらく、FOMCでのネガティブ・サプライズに備えて構築された短期ヘッジ・ポジションが解消されたことが背景にあると思われます。

 

一方で企業業績は日米ともに強弱入り混じるまちまちではありますが、全体としては弱含みの内容となっており、少なくとも株式市場全体の押し上げ要因とはなっていません。短期投資家のポジションはほぼ枯渇していることもあり、新たな方向性が出るようなニュースフローがあるまでは、日経平均は1月24日以降と同様に27,000円台前半でのもみ合いが続きそうです。